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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第8章 癒されたい!恋のバカンス①

札幌から帰ってきた時も、いつでも行けるからって先伸ばしにしちゃったから……

「今日はゆっくり出来るの?」
「いや、今日は車取りに来ただけだから…またみんながいる時に来るよ」

お母さんはもう帰っちゃうの?…って、
まだ私と話したいって言ってくれた。

ほんとにごめんなさい。
連絡もなしに来てすぐ帰るんじゃ…寂しいよね。

「近いうちに来るから、親父達にも言っといて」
「わかったわ」

「じゃ行くよ」
玄関を出ようとした私にお母さんが…
〝葉瑠ちゃん、鏡也の事お願いね〟って!

はい…もちろんです。


───////
「ねぇ鏡也君…お母さんメールでなんて?」
クスツ…
「今度はいつ来るかってさ─葉瑠の事気に入ったみたいだぞ」

ほんと?─良かった。

「きっとお袋がオーバーに喋ったんだろ。親父達も葉瑠に会いたがってるって」

それは嬉しいけど──
でも何をオーバーに言ったの?

〝素直そうで可愛いし…鏡也には勿体ないわね〟
昨日もそう言ってたから…
親父達には葉瑠が〝絶世の美女〟って事になってるかもな……

え~!そんな…
それじゃ凄いハードルが上がっちゃうよ…

「大丈夫だよ」
大丈夫じゃないよ。
私、ドジだしそのうち絶対ガッカリするよ?

「俺は少しドジな葉瑠が好きだなぁ」え?

鏡也君は私の手を引っ張って手の甲に唇を押し付けた。

「あんまりしっかりされたら窮屈で俺が疲れちゃうだろ…葉瑠は今のままで充分」

あっありがと。

私も鏡也君の家族と仲良くなれるかな?
うちの家族と鏡也君みたいに…

「鏡也君…お母さん達にお土産買って帰ろうね」

あぁそうだな。

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