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第10章 俺の大事な天然娘

ん？でも……
あ～分かっちゃった！ｸｽｸｽ……
ヤキモチ妬かせようと大袈裟に言ってるでしょ？

鏡也君が私の前で女の人を褒めるなんて…あるわけないもん。その手には乗りませんよ。

くだらないヤキモチなんてもう妬かないから…
残念でした。

「ねぇねぇもしかして──鏡也君、お姉さんが好きだったんじゃないの？…」

家族に女の人はお母さんだけでしょ？
小学生からみたら高校生のお姉さんなんて凄い大人だよね。

そんな優しいお姉さんがお家に来てたら憧れちゃうのは当たり前だよね！

「ねぇどうなの？鏡也君」…ﾂﾝﾂﾝ─ｸｽｯ…

半分ふざけて鏡也君に言ってみたんだけど……

「そうなんだよ」
え？まさか……ホントに？

「実は俺の初恋の人」
「……///」

「確か高校のマドンナだったらしいけど……よくそんな人が兄貴と結婚したよ」

マドンナって！

「そんな美人なの？お義姉さんって」
「美人なのかな～普通じゃね？」

学校のマドンナなら美人に決まってるじゃないの
もう……しらばっくれちゃって。

あ～ダメだ、冷静に冷静に！
ここで私がムキになったら鏡也君の思う壺。

「へぇ～お兄さん学校のマドンナと結婚したの～？すごいねぇ～」

ちょっとワザとらしかったかな。


「あっ、あの人カッコいい、見て鏡也君…」
ほらっ！こっち向かないかな～。

たまたまその辺を歩いてた人……
顔なんて見てないけど背が高くてすらりと長い足。
イケメンに決まってる！

鏡也君が1人で思い出話に浸ってるから…適当に言ってやった。

「あっ………」
「ｸｽｯ…ほぉ、ほんとだカッチョいい～」