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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第13章 益田家の長男

「なんで兄貴がここにいんの?」
「話は後だ、葉瑠ちゃん行くぞ」

おい、説明しろっつ~んだよ!

どうなってんだ?…さっき葉瑠を連れて行こうとしてたのは兄貴だったってこと?

ハァハァ
兄貴の後を葉瑠と二人で付いていく。

「鏡也君…ウフッ、そんなに慌てて来なくても大丈夫なのに…」
あんな電話貰ったら慌てるだろ。

まったく無邪気だわ!
俺の顔を見てにっこり笑うと腕を絡めてくる。
すげ~心配した俺がバカみたいじゃね?

「どうなってんの?」
「お兄さんと一緒って言おうとしたのに…電話切っちゃうから…」

まさか兄貴が一緒にいるなんて思うわけないよ。


──
「きょうや~ここでもいいか~?」
先を歩く兄貴か振り返った。

いいよどこでも早く渇いた喉を潤したい。

適当に入った居酒屋は落ち着いた雰囲気。
テーブル席は間仕切りがあって、ゆっくり話が出来そうだ。

まず乾杯な。
「「お疲れ」」
グラスのビールを一気に飲み干した。

「鏡也…焦ったか?」そりゃ焦るわ。

どうやら、俺が遅くなるってLINEをしたから葉瑠を迎えに行ってくれたらしい─

なんで葉瑠ってわかったんだよ初対面なのに─

「前にお袋から葉瑠ちゃんの写真見せられたぞ」

あ~!いつだったか─お袋が葉瑠の存在を信じないから写メを送った事あったな!

「葉瑠ちゃん目立ってたからすぐ分かったよ」
「え、目立ってました?」

「変な意味じゃなくて、可愛くて目立ってた」
「あ、ありがとうございます」

葉瑠は照れて恥ずかしそうだ。
「可愛いってさ」クスッ

しかし…
よく弟を前にしてそんな事言えるよな!

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