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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第16章 胸騒ぎのワケ

クスッ「かまってほしかったの?拗ねちゃって」

笑うことないだろ。
俺がもしマジで怒ったら葉瑠はどうすんの?
困って泣きついて来る?

「鏡也君ったら…我慢出来ないの?フフ」
「…………」
じゃもういいよ!

「寝る」え?
寝室に向かって歩き出すと葉瑠は慌てて追い掛けて来た。

「え、鏡也君…寝ちゃうの?」
「あ~寝る」

別に怒ってるわけじゃないけど…
そんなに笑われたら、やっぱり面白くない。

ベッドに寝転び葉瑠に背中を向けると、機嫌を取ろうと後ろから覆い被さって来た!

「怒ったの?こっち向いて」
「ねぇ起きて」

腕を強く引っ張って無理やり起こされた。

「寝るんだけど」
「ダメ」

俺の首に手を回してきたと思ったら…そのまま膝に跨がってくる…

…チュッ──あっ!──
キスすれば俺の機嫌が直ると思ってるな。

冷たい視線を向けると心配そうに見つめる葉瑠と眼が合った。

「……嫌だった?キス」

イヤなわけないじゃん。
でもこれでニコニコしたら俺がバカみたいじゃん。

ここはあえて無言で通す。

俺って単純だから、いつもは葉瑠が甘えてきたらすぐに許しちゃうけど──今日は──

葉瑠がどうするか見てやる。

「ねぇってば……」
手を握って葉瑠が子供のように甘えてくる!

「またキスしちゃうよ?─いい?」
「──」
したきゃ勝手にすればいいじゃん。

ゆっくり顔を近付けて、そっと唇が重なった!
ンンン…
「鏡也君…?」

何度も俺の様子を窺っては同じ行為を繰り返す。

今の俺はキスされたって動じないよ!
どうする?葉瑠

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