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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第16章 胸騒ぎのワケ

久しぶりに2人の時間を作ってくれたのかと思ったのは……私の勘違いだった。

「葉瑠どした?」ブンブン
「あの、葉瑠?」

そうだよね分かってる…
私も幼稚園でクリスマス会やったから。

みんなの前でするお遊戯が楽しみだったし、それを見て喜んでくれる両親を見て嬉しかったから……

2人の名前出されたら今更嫌なんて言えないじゃない

「やだ鏡也君、変な言い方するから~そっか太郎君と華ちゃんのお遊戯会だったんだ?うん、いいよ私も見てみたいから……アハハ、」

それだけ言うのが精一杯だった。

「そ?よかった」
鏡也君は私を見てニッコリと微笑む!

「……ぁ、じゃ、私。お風呂入って来るから…ゆっくり食べてて」
「あ~わかった」

……///
ジャ-ジャャャャー
さっきの鏡也君の言葉が何度も浮かんでくる…

(俺が兄貴と話すから、奈緒美さんは何も言わなくていいよ)
(葉瑠の事なら大丈夫だから、気にしなくていいよ)

熱いシャワーを頭から浴びたまま暫く考えていた。

それは私はいつだって暇だし、いいんだけど
それでも先に話して欲しかったよ。

鏡也君が疲れて体調が悪かったから仕方ないけど…詳しい話も聞けないし……


はぁ~もう自分が嫌になる。
奈緒美さん……それに太郎君と華ちゃんにヤキモチ妬いてどうすんの?

鏡也君はお兄さん家族を心配してるだけ──

きっと私の事を思って、心配掛けないようにしてくれての事──だよね?

私の悪い癖。
いっつも考えすぎて一人で落ち込んで
これじゃ、まるっきり鏡也君を信用してないみたいじゃない。

大丈夫!私、気にしないよ……

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