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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第22章 素敵な贈り物

鏡也君…怒ってるの?
無言のまま駐車場まで連れていかれた。
そこには、横浜の実家にあるはずの鏡也君の車が停まっていた。

〝乗って〟…ウ…ウン。

英美ちゃんがうっかり喋ったのかな?
でも、わざわざこんなとこまで迎えに来なくてもいいのに…

(こんなとこ見られたら面倒だから行くわよ)
さっき英美ちゃんが言ってたのは鏡也君が迎えに来るからだったんだね。

仕方ない、怒られよう!

「………///」
でも、エンジンを掛けても車は出さないし相変わらず黙ってる……

私が謝るのを待ってるのかな?
「あの~きょうゃくっん?…ごめんね」
「葉瑠?………なんで黙ってたの?」

あ、やっぱり。
隠してたわけじゃないんだけど…
言ったら余計な心配しちゃうでしょ?…

「俺、葉瑠に謝らなきゃ…」へ…なんで?
なんで鏡也君が謝るの?

「クリスマスプレゼントの事…」プレゼント?
同窓会…じゃなくて?

「駅のトイレに置き忘れたって、嘘なんだろ?…」

え…

「う、嘘じゃないから」
「葉瑠?もういいんだよ……わかってるから」

なんで…急にそんな話をするのか私には理解出来なかった。

「プレゼント…クローゼットで見つけたんだ」


……!?えっと、それは…

「俺が兄貴の財布に大喜びしたから…言えなかったんだろ?」

グスッ…!ブンブン、

鏡也君の言葉を聞いた途端、緊張の糸が切れて涙が溢れてきた。

私…もう…嘘つかなくていいの?
グスッ、ズルー、ンッ…
「ごめんな葉瑠」

鏡也君は私の頭を引き寄せ何度も謝ってくる。
〝ごめんな、気付かなくて〟

ブンブン、ヒックヒック

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