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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第22章 素敵な贈り物

「あ、うんカズまたね、就活頑張って」
「わかってますよ、鏡也さんにいいお年玉も貰ったしね」
「え?やだ、鏡也君からも取ったの?」
「ひで~な。取ってね~し、貰ったの」
葉瑠は驚いて俺に視線を移した。
まだ言ってなかったっけ?
弟くんにプレゼントをあげたんだ。
「何をあげたの?」
「財布をね」え?
ズボンの後ろポケットから葉瑠から貰った財布を取り出した。
俺にはこれがあるからさ……
兄貴から貰ったのは必要ないだろ?
「え、でも……」
昔、俺が兄貴から貰ったように弟くんが使ってくれたら嬉しいじゃん?
「でも俺とお揃いみたいになっちゃうんだけど」
「鏡也君……ありがとう、カズ大切に使ってよ…それスッゴク高いんだから」
「もちろんだよ」
それは良かった。
「じゃ帰ろうか?」
「あ、葉瑠ちょっと……」
葉瑠はお母さんに呼ばれて部屋の隅で何やら話してる。
俺は荷物を車に乗せ葉瑠が来るのを弟くんと一緒に待っていた。
「今度、鏡也さんちに泊まりに行くんで…よろしくっす!」
「あ~待ってるよ」
「鏡也君ごめんね、行こ」
「鏡也君…葉瑠を頼むぞ」
もちろんです。
じゃね~バイバイ。
葉瑠は名残惜しそうにみんなが見えなくなるまで手を振っていた。
「葉瑠、寂しい?」
「ん?……ちょっと、久しぶりだったから」
そうだよな!
正月を家族揃って過ごすなんて2年、いや3年ぶりくらいだもんな。
「あ、そうだ…葉瑠、初詣に行こうか?」
俺も行ってないしさ…
近くに大きな神社があるらしいじゃん
俺らの夫婦円満を祈願しとこう。
「うん行く」

