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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第31章 番外編…かけがえのない人

もう忘れてると思ってたのに─
どうしよう洋子さんには話してないんだから
泊まるわけがない。
しょうがない、ここは─
「お店が終わったら来るんじゃないかな?」
「ほんとかよ?」
「ほんとだってば」アハハ
墓穴を掘らないうちに電話を切り上げなきゃ
「あ、それより、帰って来る時んお土産忘れないでね」
「え、あ~分かってる…」
「私…もう眠くなってきちゃった」
「あ、ごめん…じゃ切るよ!」
「いいか俺が帰るまで産まれるなって言っとけよ」
フフッ、うん…わかった!じゃね。
何とか誤魔化せたかな!
ごめんね嘘ついて
鏡也君が帰って来るまであと2日か!
あ、そうだ…鏡也君からの伝言。
大きくなったお腹に語り掛け…
「鏡也パパがいる時に産まれて来てね」
これでよし
さてお風呂に入って寝ようかな!
*.:*:.:*:
いたたた…
またお腹が張ってきた!
ンン─つぅ、ぃ、はぁ~!……
今日はやけに赤ちゃんが動くの。
どうしたの?
そんなに激しく動き回ったら痛いよ!
雑誌には出産間近になると胎動は減るって書いてあったけど違うじゃないの。
元気いっぱい。
ボコッ…うっ!、こら大人しく寝てちょうだい。
昼間、私が動き過ぎたかな?
お腹を撫でながら話し掛けてみる。
「眠れないの?クスッ」
「パパがいないから寂しいのかな?」フフッ
そうだよね~!?
毎日聞こえてた声が聞こえないんだから…
仕事から帰って来ると必ず話し掛けてたから
きっとお腹の赤ちゃんも寂しいんだよね。
私だって…寂しいもん。
パパはお土産持って帰って来るから、もう少し我慢してね!

