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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第5章 改めましてのご挨拶

引っ越しも終わったしひと安心だ。
そうだ…次の休みに行くか…行けるときに行っとかないと。

「葉瑠…次の休みに名古屋に行こうか?」

「え?名古屋?……でもお母さんがね…先に鏡也君のお家に挨拶に行った方がいいって」

確かにまだ葉瑠を紹介したこともないから連れて行きたいんだけど

うちの家族なら喜んで葉瑠を受け入れるよ。
それにいつでも行けるから…

親父さんに早く葉瑠の顔を見せてやりたいんだ。

ほらっ!
葉瑠が仕事辞めたとき一緒に暮らせるって喜んでたんだろ?

なのに、俺に逢いに札幌に行ったまま帰らなかったから寂しかったんじゃないかな?
顔を見たいだろうし、行けば絶対喜ぶよ!

「俺もちゃんと挨拶しときたいからさ……」
「うん…ありがとう」


実は葉瑠には言ってないんだけど

俺が転勤前に葉瑠を貰いに行ったとき
親父さんと約束したんだ…

(葉瑠は寂しがり屋だから、もしかして仕事辞めて鏡也君の後を追うかもしれないぞ…」

〝その時は頼むな〟って!

─それから…もしそうなったら…たまには葉瑠の顔を見せに連れて来てほしいって言われたんだよ。


まさかそれが現実になるなんて思いもしなかったけど…

でも結局1度も里帰り出来てなくて…
だから…せめて早く顔見せてやりたいんだ。

「でも休めるの?仕事」

仕事はなんとかするから大丈夫

またこれから忙しくなるから暫く休日出勤するかもしれないけど葉瑠ならきっと我慢出来るだろ。

「ありがとう鏡也君」

最初は遠慮してた葉瑠だけど…
やっぱり嬉しそうで良かった!

次は俺の実家に連れてくからな。

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