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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第5章 改めましてのご挨拶

そっか、ごめんね!心配掛けて──
「すみませんお父さん。ちゃんと挨拶もしないで……約束もしたのに」
約束?──
なに?約束って!
「葉瑠はいいの」え~!
そう言えば男同士の約束があるって前に言ってたっけ──
「さて鏡也君一杯やろうじゃないか」
えっもう?お父さんまだ外は明るいよ……
もうお父さんったら、早く鏡也君と一緒に飲みたくてグラスを持ってキッチンでうろうろ。
「母さんビール冷えてるか」
「あると思うけど、葉瑠達だって予定があるかもしれないでしょ?─」
「あ~そうか、そうだな。葉瑠ぅ?どこか遊びに行くつもりだったか?」
えっと──ほんとはちょっと休んだら遊びに行こうって鏡也君と話してたんだけど─
お父さんの寂しそうな顔見ちゃったら…
言えないよ!
どうする?鏡也君…
鏡也君を横目でチラ見。
「あっ俺今日はお父さんと飲むつもりで来たんで付き合いますよ」
「おう!そうか、母さんビール」
鏡也君がにっこり笑って私にウインクしてくれた。
それから、ちっちゃな声で
〝俺もお父さんと飲みたいからさ〟って!
──鏡也君…ありがとう──
やっぱり鏡也君だ…そう言うと思った!
お父さん凄く嬉しそうだね。
良かった!
「あっいけない」
キッチンからお母さんの声がした。
どうしたの?そんな大きな声で
「ビール冷やすの忘れてたわ」
「「「え~」」」
お母さんが私達に買って来てって言うの
ついでに道も覚えるんでしょ?──って!
あっそうか、そうだね。
じゃ行ってくる。
お父さんはガッカリしてる!
すぐ行ってくるから、お父さん待ってて。

