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第9章 ＃8

「……状況はわかった。ったく、ホントだよ。とにかく、なるべく早くそっち行くから。うん、じゃあ後で……」


……会社からかな？
電話を切った水沢さんが、私に気づいて笑みを浮かべた。


「おはよう」

「……おはようございます。電話、会社からですか？」

「うん。呼び出し」

「そうなんですね。じゃあ私帰ります」

「ごめんな」

「全然気にしないでください！」

「朝食作ったから、一緒に食べてくれる？」


水沢さんがキッチンから持ってきたお皿には、美味しそうなオムレツ。



「美味しそう…。作ってくれたんですか？」

「うん。今コーヒーいれるから、座って？」


テーブルに置かれたオムレツとサラダ。パンにコーヒー……。



私が寝てる間に……。
水沢さんってつくづく完璧な人だなぁ……。