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秘恋~ヒメコイ~
第3章 #2
信号が赤になり、車がとまる。
前を向いていた直輝が私の顔をじっと見た。
スッピンだったことを思い出して、慌てて顔を手で覆う。
「お前は髪が長くなったところ以外、変わってねーな。別に隠す必要ないだろ」
「………あれから何年経ってると思ってるの?スッピンさらけ出せる歳じゃないよ」
「その顔の方がお前らしいけどな」
「……………」
今度は私が言い返せない。
── ” 私らしい ” か。
女はメイクしたり着飾ったりして、自分を偽って生きてるのかもしれない。
そうじゃないと、やってけないのよ。男には分かんないだろうけどね……。
「……送ってくれてありがとう」
「ああ。じゃあな」
直輝の車を見送った後、一人暮らしの部屋に帰った。
前を向いていた直輝が私の顔をじっと見た。
スッピンだったことを思い出して、慌てて顔を手で覆う。
「お前は髪が長くなったところ以外、変わってねーな。別に隠す必要ないだろ」
「………あれから何年経ってると思ってるの?スッピンさらけ出せる歳じゃないよ」
「その顔の方がお前らしいけどな」
「……………」
今度は私が言い返せない。
── ” 私らしい ” か。
女はメイクしたり着飾ったりして、自分を偽って生きてるのかもしれない。
そうじゃないと、やってけないのよ。男には分かんないだろうけどね……。
「……送ってくれてありがとう」
「ああ。じゃあな」
直輝の車を見送った後、一人暮らしの部屋に帰った。