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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第6章 遠藤との噂と心配の夜
こちらを向いた男性‥
黒髪を整髪料で軽く上げ、細淵フレームの眼鏡、繊細な細面だけどイケメン‥‥
髪型と眼鏡は変わっているけれど、毎日近くで見ている私が‥‥‥見間違える筈が無い‥‥
その男性は‥‥
遠藤さんに似ているじゃなくて、遠藤さん本人・・・・・
「・・・なんで・・・」
私が出せた言葉は‥これだけ‥
だって遠藤さんって、こんなに軽い人だった?
こんな‥‥女性を口説いて、関係を持つような人だった??
向こう‥‥遠藤さんも、私を見て驚いているよう‥
そうだよね、今日の事は紀永だけで、遠藤さんには伝わっていない筈。
それにしても、どうして遠藤さんが‥
私の頭の中には、その言葉しか浮かんで来ない‥‥
そんな微妙な均衡を破ったのは、遠藤さんの隣に座っていた女性‥‥
「何?
今日は私が先に伊織に話し掛けたの‥
あなた方、此処じゃ見掛けない顔ね?
少しは遠慮したらどうなの??」
「・・・っ!!」
見て‥られない‥‥
遠藤さんも、遠藤さんの側に居る女性も‥
お願い、こんな事‥嘘だと言って欲しい、遠藤さんはそんな人じゃないって‥‥
「・・・
紫苑さん、ごめんなさい‥
私やっぱり先に帰るから‥‥」
「倉原さん!?」
「・・・・・」
紫苑さんと2人で居たテーブル席に、私の分のお金を置いて‥
私は鞄を持って、バーから逃げるように立ち去る・・
こんな偶然‥‥なければ良かったのに!!
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