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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第6章 遠藤との噂と心配の夜



私とて男、一度火が点いた欲情は、そう簡単に消えるものではない‥


更に言えば‥
米国での新島さんの一件と、休暇の北海道旅行で、抑えに抑えていたものが、完全に弾けてしまったのもある。


進んでしまったものは、戻る事は出来ず‥
どうしても辛い時だけ、あのバーで女性を誘った。


髪型を変え、普段はコンタクトなのを眼鏡に戻し、完全私服で早乙女会長の秘書という立場を誤魔化して、ただ伊織とだけ名乗り‥上手くいっていた筈だった‥今までは・・



「・・・
戻る気‥‥にはなりませんね・・」


こうして出てきてしまった以上、戻るという選択はしにくい‥
今日のところは素直にホテルに行くべきか?


いや、クラスター社員が彷徨いているのなら、素直に引く方が良い‥
変に顔を知っているのに会えば、話が余計に拗れる‥美紀様のように‥‥


そう考え、完全に表情を消して表通りに出た、この姿だと人混みに紛れれば、そう簡単に見付かりはしない‥と思ったら‥‥



「あら?
伊織じゃない、何時ものバーに行くの??」


「・・・
確か風花‥でしたか‥‥」


前に一度声を掛けたのは覚えている‥
だが予想外に何も関係は持っていない、風花の方が他から連絡が入り、急遽バーから出た為、未遂で終わった。



「でも歩く方向からしてバーじゃないわね?」


「そうですね、たまには別の場所にでもと‥」


「・・付き合っちゃ駄目かしら?」


「構いませんよ‥
そういえば、私を満足させて下さるのでしたね風花?」


「ふふ‥こんな街中で‥‥」


今のままでは私も辛い‥
煮え切らない思いを、他の女性に‥良い事とは思わないが、こうでもしないと私の方が押し潰されそう‥‥


風花という女性を誘い、少し離れたラブホへ‥
ただ私の欲求の為だけに・・・


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