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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第6章 遠藤との噂と心配の夜



これで見付からなければ、何も問題は無かったのだが‥
見付かってしまった以上、そして美紀が気付いた以上、これ以上隠すのは難しいだろう。



「参ったね‥
これを美紀に言うのは、まだ先の話だと思っていたのに‥‥」


私なりの決断‥‥


勿論、私がそう簡単に美紀を手放せる訳が無い‥


18年も掛けて、漸く手に入れた幸せ‥
少し‥いやかなり事情は変わったとは言え、美紀と一緒に暮らす事が、私の目的であり、会長にまで上り詰めた理由。


娘としても女性としても、私は美紀を離す事は出来ない‥
だが、長く考えれば、それは美紀の幸せに繋がらない事になってしまう。


だからこその、もしもの場合の決断‥
それをこんな早くに言う事になろうとは‥‥



(・・・
美紀は‥どう取るのだろうか・・・)


出来る限り、こういう話は避けて通って来たが、避けられない事だとてある‥
私がこれを言ってしまったら、美紀を余計に傷付けてしまう可能性もある‥だから躊躇っていた。



「本当に‥‥美紀にだけは甘いね私も‥
惚れた弱みだが‥‥」


美紀以外目に入らない私の・・・




車で40分のマンションに到着した頃には、もう時計は0時を回る頃‥
普段の美紀なら、既に眠っている時間。


そっと鍵を開けて中に入って見れば、ベッドに膝を抱えてうずくまっている美紀の姿‥‥



「・・・・・美紀」


「・・・紀永‥私・・・」


「寝ていても良かったのに‥‥」


「眠れそうにないから」


ベッドの端に腰掛ければ、美紀の方が私に抱き付いて来た。



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