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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第6章 遠藤との噂と心配の夜



「・・・
遠藤さんの事‥‥知っていたの?」


「ああ・・
随分早くから、気が付いてはいた‥」


「・・やっぱり・・」


一度感付けば、美紀は次々に真実を暴いてしまう‥
潜在的能力‥天才と呼ばれる類が故の‥‥



「遠藤の気持ちも含めて、御披露目のエスコートに遠藤を選んだ‥
今は‥自分の気持ちを持て余して、ああいう状態かも知れないが、私はね‥伊織の可能性に賭けているのだよ」


「可能性??」


「そう‥‥
今は良い、何があっても私が美紀を守ってあげられる‥
だが、10年後は?20年後は?
私が美紀を何時までも縛っていては、美紀は普通の幸せを得る事は出来ない‥‥」


「私は‥普通の幸せなんて!」


抱き付いていた腕を放し、美紀は私の真正面で瞳をキツくさせて‥
本当に私は‥美紀を傷付けてしまうかも知れない。



「・・・
私の娘として世に出してしまった以上、後継者問題に無縁ではいられない‥
そして遠藤という抑えが無ければ、今頃見合いだ何だと大騒ぎだっただろう・・」


「そんなの‥私には‥‥」


「‥‥では済まないのが、早乙女という巨大な一族の唯一の後継者‥
美紀自身が後継者になるのには、何も問題は無い十分に素質もある‥‥
だがその後は?普通そこまで考えるのだよ」


「・・・・・・」


辛い現実‥‥


早乙女の名は重い、それは私が身を持って知っている事‥
美紀にまで背負わせたくは無いが、今の状況では私の後を継げる唯一の後継者。


そう、能力的に言えば、伊織より遥かに上‥‥



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