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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第8章 順風満帆なのだけど‥
「悪習・・・ですか・・・・・」
声が震える‥
同族婚が悪習と言うなら、一番悪いのは‥‥私と紀永‥‥‥
紀永‥知ってて、私には何も言わない‥
それに遠藤さんも‥同じ早乙女だから惹かれたの!?
「嬢ちゃん!?
なんか様子が変だぞ?」
「私・・・・・
すみません、業務終わりましたんで、今日は帰ります・・・」
手早く端末を落として、デスクから立ち上がる。
「おいっ!?」
「・・・っ!!」
会長室から出ようと思ったら、朔夜叔父様に腕を掴まれた!
「どうした?
今話した事‥何か心当たりがあるのか嬢ちゃん??」
「・・・・・・・」
話す事なんて出来ない‥
同族婚以前に、もっと悪い罪‥紀永との近親相姦なんて、絶対言えない。
「嬢ちゃん‥‥」
「ごめんなさい朔夜叔父様‥‥」
腕を振り切って、朔夜叔父様から逃げるように会長室を後にした。
だって‥だって‥悪習と言っていた紀永がと思うと、私はどうしたら良いの!?
(もしかしたら、それも踏まえてのあの話だった?)
何時かは‥離れないといけないとは分かっているけど、紀永がああもハッキリ言った理由‥‥
(・・・
考えたくない・・・)
もし、私が紀永に惹かれた理由が、同じ早乙女だったからと思うと、凄く悲しい‥
私の意志だと思っていたのに‥違うの??
遠藤さんも、私が早乙女だから惹かれたの??
「分かりたく‥‥無いよ‥‥」
何とか車まで辿り着いて、運転席に座った途端涙が出て来た‥
こんな風に考える私が嫌だって・・・
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