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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第8章 順風満帆なのだけど‥
「共有スペースで、葉山さんと話をしていましたが?」
「葉山と?」
という事は、先ほどの朔夜叔父の話‥
早乙女関連は、遠藤に聞くより葉山の方が早い。
「お呼びしますか?」
「いや、話があるのだろうから行った‥
それならば、私が止める理由も無い‥私の方は3階に戻る」
「分かりました」
場所が分かればまあ‥
葉山の事、そこまで都合の悪い話はしないだろう‥
頃合いを付けて、もう一度美紀の部屋に行けば良いだけの話。
そう見切りを付け、雑誌の続きを読むべくリビングに戻る‥
それにしても、朔夜叔父は毎日会長室に入り浸りなのか?
(あまり余計な事を、耳に入れて欲しくは無いのだが‥)
今はまだそんな時では無い‥
感が良い美紀の事、情報量が増えれば勝手に次へと考えてしまう。
天才の習性‥
1つ分かれば次々と暴くのが、天性の才能。
(もう少しこのままで‥)
居られないものなのか?
美紀を手放せない私には、現実は些か不利‥
絡む思惑に、まだ美紀を巻き込みたくは無く、もう暫くの間で良い、今のままで‥そう思う私は高望みなのだろうか??
(欲張りになったね私も‥)
あまり多くは望まなかった私に出来た、唯一の望み‥それが美紀‥
早乙女邸で一緒に居られれば‥それを半分崩した私が考えるべきでは無いのは理解している。
だが、頭と心は反発する、美紀の幸せか私の心か‥大いなる葛藤‥
一度手放してしまえば、二度と戻らないと分かっているが故に・・・
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