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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第8章 順風満帆なのだけど‥
「うん、毎日トレーニングすれば、結城さんならなれるよ」
「そう思う倉ちゃん?」
「私はね・・・」
紀永の事は秘密秘密‥
だけど、紀永の1日のメニューを考えたら、毎日やっていたら出来るとは思う。
「でも俺、助けて貰ったのに、その人の名前すら聞きそびれたんだ‥
今考えたら凄く失礼だよな、助けて貰ったのにお礼すら言えないなんて‥‥」
「・・・
そうそうのって、気持ちは伝わっているんじゃないかな?
少しは話したの??」
「少しだけ‥
でも自信たっぷりで、なのにさり気なく去って行く‥ああなりたいな‥
あっ、そう言えば、その人に倉ちゃんに似た女性が一緒だった」
「私?」
"ドキッ!"
「凄く大人しめな美人‥
あの人が話すのに頷くだけで、まるでお人形みたいな‥‥」
「・・・・・」
バレていないとは思っていたけど、それって紀永も私も美化されてない!?
「ああっ、倉ちゃんも美人だって‥
ただ向こうは、凄く長い黒髪にお嬢様みたいた服装だったから・・・」
「・・それはどうも、私はお人形にはなれません」
結城さんを置いて席を立つ・・・
「あっ、ちょ‥倉ちゃん誤解だって!?」
「・・・知りません!」
「倉ちゃーん!?」
私なのに、何となく釈然としない‥
美化された私って、どんなイメージよ!
慌てる結城さんを食堂に置き去りにし、1人システム課のあるフロアーへ‥‥
(私服変えようかなっ!
・・・って‥あれ??)
ずっと向こうだけど、喫煙所に居るあの後ろ姿って‥‥
久しぶりに見て、つい走り出す‥
だって、入社以来殆ど話していないんだもの‥‥
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