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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第10章 ホテルで鉢合わせ?



「また桜がパニクりそう‥」


「ああ、あったね‥
私も耐えきれずに笑ってしまったが‥‥」


そう、桜のあまりの慌てっぷりに、紀永が堪えきれずに、肩を震わせて笑っていた。


桜は桜で、別人だの影武者だのと、とんでもない発想しまくりで、私まで耐えきれなくて笑った件。


実は、あの後も留学まで何回か屋敷に来たんだけど、紀永の方が気を使って、桜が居る間は執務室に下りていた。


そんな理由で、桜を屋敷に連れて来るのには、少し抵抗がある訳・・・



「執務室か、最悪アトリエにでも、行っているけどね」


「うんん‥
今度は外で会うから大丈夫、桜も外の方が気楽そうだもん」


「まあ‥一理ありか‥
そう‥夕食を頼んでおいたが、食べるだろう?」


「勿論食べる!」


そりゃずっと本社だったから、お腹は空いているし‥
あのドタバタ騒ぎで、何時もの終了時間を大きく超え、今は21時半‥お腹も空くよ。



「くすっ‥
これは相当お腹が空いているようだね‥
後、奥の部屋に着替えがあるから」


「何時の間に・・・」


「入社前には用意していたよ‥
着替えなくていい?」


日中用スーツじゃね、流石に今の紀永とは合わない‥
泣く泣く、紀永か遠藤さんが用意してくれた服に着替える事に‥‥



「また凄いのばかり・・・」


こういうのって、誰の趣味なんだろ?


クローゼットに入っている服は、全部有名ブランド品‥
此処まで来ると、遠藤さんの方が怪しいと思う。



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