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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第11章 宴会ってこんなもの
「忘年会ですか?
まあ‥そんなシーズンですね・・」
今日は会長室での仕事があり、遠藤さんが本社に来ている‥
朔夜叔父様の事もあり、スケジュール調整を遠藤さんがしたんだけど、遠藤さん‥極力自分が本社に来れる日を選んで、スケジュールを組んだみたい。
「遠藤さんは忘年会の経験あり?」
「早乙女邸内の従業員と秘書で、毎年忘年会はやりますよ‥
とは言っても、屋敷から出られない方も居ますから、屋敷内のホールを借りてになりますね」
「やってたんだ‥
全然知らなかった・・」
屋敷内で忘年会をしていたなんて‥
私が早乙女邸に住んだのは1年ちょっとの間、そんな宴会をやっていたなんて全然気付かず・・
「美紀様が居た年の忘年会は12月24日‥
美紀様達は上でクリスマスでしたから、気付かなかったかと‥‥」
「あっ!!」
あった‥そんな事が‥
考えて見れば、あの日の夜って誰も上に上がって来なかったもの。
「3階のリビングの飾り付けのついでに、1階のホールの飾り付けもしていたんです‥
それに元々会長は、私達の宴会には関与しません、居たら気を使うからと‥‥」
「なるほど‥
それはそうだよね」
まさか2重で準備していたとは‥
数年経って漸く分かった事実ってやつ。
そして紀永も気を使ってるんだね、会長が宴会に参加なんてしたら、みんな気を使って楽しめないから。
「やっぱり宴会って楽しい?」
「それは‥
屋敷内ですが楽しいですよ、美紀様は宴会経験が無いのですか?」
「全く・・・
米国でもホームパーティーすら行った事が無いくらい‥
仕事として、大使や外交官のパーティーに顔を出した程度で、あれはやっぱり仕事の内だと思う」
うん、形式ばったパーティーだけ‥
忘年会のような、気楽な宴会経験は無し、って少し悲しいかも。
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