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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第12章 美紀&紀永のトラウマ
「とても寝る前にとは思えない内容だけど?
それに実用にもなっているのだし‥」
「あれは‥たまたま上手くいっただけで‥」
紀永が、ふうーっと一呼吸吐いて立ち上がり、私の前まで歩いて来た。
「たまたまであれは作れないよ‥
見えないところで、どれだけ無茶をしているのやら・・」
「無茶なんて‥‥」
「・・美紀・・」
フワッと紀永に抱き締められる‥
大好きな紀永の腕の中‥‥
「あまり無茶はして欲しくないね‥
それでなくても仕事が被りっ放しで、休みすら満足に取れないだろう?」
「それは‥そうだけど‥‥」
この間のアトリエの日みたいのが珍しいくらいで、あれから休みは1日も無い‥
心配してくれているのは分かってる、でも堀之内部長に言ったように、多少無茶しないと紀永に追い付く事なんて出来ないもの。
「まだまだこれからなんだから焦らない‥良いね?」
「・・・・うん」
遠藤さんより‥紀永には一番適わない‥
こんな風に諭されたら適う訳がないでしょう、恋人同士だからこそ出来る、私の一番の懐柔法。
紀永の確信犯だって分かっていても逆らえない、恋する乙女心は、こんな時にでも泣けるほど働いてしまうんだもん。