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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第13章 裏と書いて工作と読む



「ええ‥貴方は?
初めて見る顔ですね」


30代くらいの日本人‥
しっかりとした体格で背が少し高め、そして茶黒のラフなショートヘアに、どちらかと言えばイケメンと呼ばれる顔立ち。


大使館で何度かパーティーには出ているけど、この人は初めて見る。



「俺は五十商会社長、五十裏翼と言います‥
貿易関係なので、米国と商談の為にパーティーに来ました」


「いそり??」


「五十の裏と書いて五十裏(いそり)、五十商会もこの名字から社名を付けていますよ」


「珍しいですね、普通は五十の里と書いて五十里(いそり)と読むのに‥」


「詳しいですねLittle Witch‥
語学も堪能‥日本人ですか?」


「さあ‥
米国の外交特権ならありますが?」


五十裏翼・・・


これって深く聞いたら駄目なんだよね?
名字は聞いた事があるの、でも貿易関係の会社とは知らなかった。



「ではやはり米国国籍‥
日本人でも十分に通用するというのに勿体ない」


「勿体ない??」


「貴女のような、魅力的な人と付き合いたいですね俺は‥」


「・・・・・」


さり気なく手が腰に‥
この人、女と見たら誘う軽い人!?


多少ムッとして見返しても、腰の手は離れない、凄く嫌悪感を感じるけど此処で騒ぐ訳にもいかないじゃない!



「・・・
またか五十裏、お前は女と見れば何時もそうだな?」


「・・早乙女社長」


まさかの早乙女社長に、五十裏さんも私から手を引っ込めた‥
もしかして助けてくれたの?



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