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第14章 束の間の正月ｰもう１つの転機

「さてどうするか‥
都合は悪いがバレるならバレても良いのだがね、鉾先が倉原の方に行きかねないのが少々困りもの」


「・・・あっ・・・」


倉原には迷惑を掛けない・・


それが紀永との約束・・・



「まあ皇と会ったのは不可抗力だと思いはするよ‥
それでも、倉原に何かしらの話は行くとは思う‥皇だからね」


「・・・
ごめんなさい・・・」


「もしバレたらの話‥
そう簡単には分からない、だろう朔夜叔父？」


「まあな、嬢ちゃんはバレる行動は一切していない‥
皇の事は俺のうっかりミスだ、それもシステム課から俺のところに書類を届けに来た、後々それで済ませている」


「だそうだよ美紀？」


「でも‥もしバレたら？」


絶対なんて言葉は無い、ああして会長室フロアーに上がってる以上、もしもの事だってあるのに、私ったらその場の勢いで。



「その時はその時、また皇と１対１で話をするか‥
負かす自信は十分だから心配は無い」


「負かすって‥」


「口で紀永に勝てるのが居たら見てみたいな」


「勝てたのは前会長だね」


「・・・親父かよ‥
それじゃ誰も勝てん」


そんなに凄かったの前会長は？
本社では話に上る事なんて無い、紀永の話でさえ殆ど無いくらいだし。


でも‥紀永ですら簡単に負けを認める前会長、気になるけど聞けない。



「仕事初めは分かった、ついでに皇の方はお前が対処してくれる事もな‥
それじゃしがない独身男は、寂しくセフレのところにでも行くとするか‥‥」


嘘か本気か‥
朔夜叔父様はそう言い残して、執務室から出て行っちゃった・・・