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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第14章 束の間の正月ーもう1つの転機



「・・・・・・紀永は私を会長にしたいの?」


「そうじゃない‥
いや、美紀が会長になっても全然構わないのだが、私が持つノウハウを覚えて美紀に損があると思うかい?
会長じゃ無くても役に立つ筈だよ‥‥」


美紀はそれを警戒したのか‥
私とて、まだまだ会長職を退く気など無い、それこそ美紀や遠藤達の為に、やれるまで会長をしていなければいけないだろう。



「覚える暇‥あるかな?」


「私も普通に仕事をしながら覚えたから心配は無い‥
逆に仕事をしながらの方が覚えやすい、実践経験込みだからね」


「それなら‥やってみたい‥
紀永みたくなれるかな?」


「それは保証するね‥
他の誰が覚えるより、美紀が一番素質が高い、こういうのは男女の問題じゃ無い、どう周りを振り回し頷かせるかなんだよ」


「・・・・・うん」


前からさり気なく言っていたが、漸く美紀が頷く気になった‥
私にはそれだけで十分、私が持つ特殊性‥それを引き継げるのは美紀だけ。



「・・・・・それでね‥美紀・・・・」


「えっ?」


「この状態で手が引けるほど、私は人間が出来ていないよ?」


「・・・・・きゃっ!!」


やれやれ漸く気付いた‥
パンティ1枚の美紀を抱き締めていて、これで引き下がる事が出来るほど私は聖人君子では無い。


全く朔夜叔父のお決まりの言葉を、こんな時に引用するとは・・・



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