この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第16章 早乙女美紀と倉原美紀
堀之内部長が応接間に入ったのを見計らって、私の方は密かに抜け出した。
多分紀永はリビング‥そんな気がする‥
だから、一番にリビングを覗いて見たら‥‥やっぱり居たよ。
「・・・紀永・・・」
「お帰り美紀」
とは言っても、今の紀永は早乙女会長のスーツ姿‥
これで倉原父と堀之内部長に会うつもりなんだ。
「・・・
良いの‥堀之内部長に教えても?」
「あの状況を見せて放置する方が、後々都合が悪い‥
大丈夫だよ美紀、堀之内は信用出来る‥倉原と共にね」
「そう‥
紀永がそう言うんだったら信用するよ」
「ああ・・
美紀はそのままで良いのかい?」
??
ああ、会社のまま‥
だけど、これで良いと思う。
「うん、このままで良いよ‥
どの道会社で会うんだから同じだもん」
「そうか‥
じゃ行くかね‥‥」
スッと、早乙女会長に切り替えるのが紀永らしい‥
私はまだ此処まで器用にはなれない。
紀永の後に付いてリビングを出て、応接間に向かう‥
私は‥紀永の話に合わせようと思う。