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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第16章 早乙女美紀と倉原美紀



「隠すのには気は引けたが、早乙女としてシステム課は無理があると、こんな方法を取った‥
とは言え、住民票は美紀が言い出したのだがね」


「後は思い付かなくて‥‥」


一番有効な方法だったが、まだ幾つかの問題も残っている‥
堀之内達は気付いただろうか?



「住民票はね、しっかりした証拠にはなるが‥」


「会長、俺は倉原君の学歴に、多少の疑問を持ちました‥
大学卒業という項目が無い」


「・・・あっ・・・」


「やはりね‥
倉原美紀としては、ハーバード大学の特待生で止まっている‥そう言いたいのだろう堀之内?」


「そうです‥
だというのに引き抜き入社、特待生以降の経歴は‥‥?」


「ハーバード特待生からMIT入学、飛び級制度を使い半年で最高学年まで進級し、大学側から研究室を1つ貰い、今年首席卒業と共に博士号を習得‥
こちらは早乙女美紀としての学歴、去年米国で"20才の秀才"と有名になっていた」


「1年で首席卒業」


「ほとんど全部・・」


ザッと学歴を話したが、堀之内は驚きで、美紀は複雑そうな顔‥
そう言えば"20才の秀才"と呼ばれるのには、多少嫌な顔をしていたかな?



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