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第16章 早乙女美紀と倉原美紀

「確かに、１０代で居酒屋で酒を飲まされても、誰も気付かなかった程度には老け顔だったよ‥
年と共に逆転したが、今では素で表に出れない方が痛いかな？」


「１０代で居酒屋‥俺の事か‥
そう言えば、良く連れ回しては潰したもんだ、今じゃ俺が潰されそうだが」


「倉原以外で潰された事は無いよ？
上の世界も、駆け引きの為に大量に飲むからね、大概は返り討ちで潰しているが、それは向こうの自業自得」


だから‥紀永と倉原父の酒対決は怖いって‥
２人共マジになりそうなんだもの‥‥



「倉原君‥聞いて良いか？」


「なんでしょう？」


「・・・
会長と倉原主任‥本当にどっちが強いんだ？」


「さあ？
私は会長が本気飲みしたのは、見た事が無いので分かりません」


「？？
倉原主任がお父さん呼びで、会長は会長呼び？」


「クセです、お父さんと言われたら倉原の方を連想するのは‥
会長は‥うーん‥‥やっぱり会長？？」


呼び捨てとは絶対に言えないこの辛さ‥
何だか、朔夜叔父様の時みたい、あの時も会長呼びを崩さなかったし。



「それより、せっかくの食事が冷めてしまうよ？」