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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第16章 早乙女美紀と倉原美紀



「一番好きなのは‥‥特性サンドイッチかな」


「・・・
美紀には思い入れがある味だからね」


「特性サンドイッチと言えば、社食にもあるやつか?」


「そう‥
一番初めに作って貰ったの‥
あの頃はほら、あまり食べられなかったでしょう?
なのに、あのサンドイッチだけは全部食べれた思い出の味・・」


「・・・そうだったな」


倉原父は知ってる、私が拒食症だった事‥
あの時に、唯一全部食べれたのが、ゆーさんのサンドイッチ。



「食が細かったのか倉原君?」


「なんて言ったら良いのか‥
‥‥そういう病気だったんです部長‥‥」


「色々あったのでね」


「意外に苦労してそうだ」


「・・・さあ・・・」


全て話す事なんて出来ない、早乙女美紀をしていたら尚更‥
18才の頃の事は、絶対に秘密‥良い事では無いから話せない。



驚きな事に、ゆーさんの懐石料理は全員完食‥
最後にお茶を出して貰って、まったりなひととき。



「社食より旨い‥
本人が手を掛けると、こんなに違うものなのか」


「それは俺も同感だ堀之内‥
ただでさえめったに食べられない特別メニュー、それを本人手作りで食べれたのは贅沢だ」



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