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第20章 会長の判断と決断

高橋涼太の話を聞いて、私も美紀も溜め息混じり。



「・・・
参ったね、聞いている限り、悪いのは全面的に五十裏の方‥
それとＭ社だが、採用通知の裏は取れないか？」


「五十裏に聞く事無くでしょうか？」


「五十裏には正式に、暫くの間の活動自粛を言い渡している‥
出来るなら、五十裏を通さずだ遠藤」


「分かりました‥
別ルートから聞き出しますので、少しの間失礼します」


遠藤が部屋を出て行き、私の方もどう始末を付けようか思案‥
これで出社は無理だろう、残り日数を有給扱いにし、退職か解雇か‥これも視野に入れなければならない。



「紀永、Ｍ社の方が本当だったら、Ｍ社転職で済むけど‥
もし嘘だったら？
何の保証も無く、クラスター社から出すのも、後々角が立たない？」


「確かにそれをしてしまうと、こちらの非を更に認めてしまう事になる‥
かと言って、本社に居場所も無いのが痛いところ‥‥そう、子会社だったら監視の目が付きつつ、今よりも活躍の場があるね」


「子会社？？」


数少ない選択肢の１つ‥
本社に関係無く、監視の目を付けやすい場所。