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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第20章 会長の判断と決断
「・・・
心配かい美紀?」
「えっ!?」
早乙女邸の3階に戻ろうと、紀永の後ろを歩いていたら、突然の言葉‥
心配‥なんだとは思う、全面的にこちらが悪いのだし、高橋さんがどう選択するかも‥‥
「大丈夫だよ‥
あの様子ならば子会社を選ぶ‥私はそう見ているね」
「・・・
こういう時の紀永の目は確かだから・・・」
観察力と判断力は紀永が上、その紀永がこう言うんだったら、高橋さんは子会社選択をする‥
それくらいは私だって分かるよ。
「後は本人の努力次第‥
だがね、チャンスはある、確率的に高くは無いが、上に上がれるチャンスくらいは残してやりたかった、私が会長として出来るのはこの程度で、深入りまでは出来ない」
「それは分かってるから・・」
会長が1社員相手に、トコトン深入りする訳にはいかない‥
頂点という微妙な立場が、深入りを許さない事くらい理解してる。
「これでもかなり譲歩したのだが‥」
「それも分かってる‥
逆に紀永らしいもん、取引と言いながら好条件だし、高橋さん上手くいけば良いね」
「ああ・・
現状に不満だったら、向上心が残されている可能性はある‥
それに賭けるしかあるまい‥‥」