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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第23章 一難去ってまた一難ー衝撃本社内!
『急所が外れた小型ナイフなどっ!!』
私はそう言い、痛みを伴うナイフを引き抜き、床に投げ捨てた‥
出血はあるが、こんな程度で私は引き下がらない、美紀様をこれ以上傷付ける恐れのあるこの男の前ではっ!!
「な‥‥なんであんたが庇う!?
会長のお嬢様の婚約者なんだろ!
そんなヤツが1社員を何故庇う!!」
「・・・何故??
貴様は何も分かって無い‥
助けるのに理由が必要なのか、そんな愚かな事しか考えられない器の小さいヤツが、美紀様に手を掛けるなど‥‥‥俺は許さないっっ!!」
・・・怒り・・・
今の私‥‥いや俺の中にあるのは怒りの感情!
ずっと‥‥秘書になってからずっと抑え込んで来た、俺の本来の意思!
その怒りをぶつけるかの如く、渾身の力を込めて、もう一度この男を拳でぶん殴ったっっ!!
「ぐあっっ!?」
勢いに負け、後方に吹っ飛ぶ男‥
トドメにもう一撃と思ったが、脇腹に激痛が走る!
「くっ!」
小型ナイフでも、根元まで身体に刺されば、それなりの出血は免れない‥
そして激痛と出血で力が抜ける、今の無理も祟った。
私‥‥はただ膝を付くしか他に無く、付いた途端に美紀様にしがみ付かれた‥
まるで美紀様の方が私を守るように・・・