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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第23章 一難去ってまた一難ー衝撃本社内!
美紀に手を出されて黙っているほど、私は度量の広い人間では無い‥
私が世間体や周りへの影響を考え動く事をしなかったせいで、美紀は心と身体に深い傷を負い、未だ治る気配も無く‥‥そんな時に追い打ちになるような今回の出来事。
あの時や米国のように私は動こう、それが美紀の為ならば私はなりふり構わず動く!
1時間‥‥2時間と、ただ美紀の痛々しく巻かれた腕首の包帯に触れ時を過ごし、薬が切れたのか漸く美紀が目を覚ました。
「・・・・・・・紀永??」
「ああ‥‥身体の調子はどうだい美紀?」
「身体‥‥私‥‥
‥‥そう!遠藤さんは!?」
まだ少し薬の影響下にあったのか、暫く考える素振りを見せた後、急に覚醒したかの様に美紀はベッドの上で飛び起き、不安そうに私の顔を見詰めて来る。
「遠藤は大丈夫、命に別状は無く数日の入院は必要だが、重症という訳でも無い‥
それに運ばれた遠藤も美紀の事を心配していたようだ、今は薬で眠っているがね」
「そう‥‥あんなに血が流れたのに‥‥」
自分の両手を見詰め、美紀はただ俯く‥
悲しく後悔しているような表情で、唇を噛み締め俯き、手がまだ軽く震えている。