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第28章 終章ｰ何事も普通が一番

「本当に厄介ですね黒崎は‥‥
これからはもっと注意深く見ていなければ、計画の妨げになる可能性があります」


「秘書課だもの、重役相手となると秘書課は避けられない場所でしょう？」


「黒崎は皇専務付きなので余計に面倒くさいのです、そして櫻井は社長付き‥
気を許せば、こちらが足下を掬われる形になりかねない、その前に何とかしますが‥」


帰りの車内は、黒崎さん達と遭遇した事で、すっかり真面目な話‥
こういう時の遠藤さんは妥協という言葉を知らないし、後々大変な事になりそうな予感。



「大丈夫、遠藤さんもオリバーさんも居てくれるから、多分話し合う事にはなると思うけど、大事にはならないって信じてる」


「・・・美紀様・・・」


「信用してるよみんなを、今回は早乙女邸全員が本社を引っ掛けるんだからね‥
例え年単位になっても、絶対に上手くいかなければ‥‥でしょう遠藤さん？」


「その通りです美紀様」


黒崎さんが気になる遠藤さんを押さえ込んで、車は漸く早乙女邸へと入った‥
遠藤さんだって、今余計な事をするのは危険、それこそ田野倉常務の餌食になりかねない遠藤さんの立場、だからやんわり止めたのよ。