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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第28章 終章ー何事も普通が一番
車から降りエントランスで遠藤さんと分かれ、私は3階へ‥
着替えもしないでリビングダイニングを覗くと、何時ものように窓際のソファーで寛ぐ紀永の姿。
これを見るとホッと出来る、紀永の姿を見ただけで安心出来る、外は色々と騒がしいのに、早乙女邸だけは紀永だけは安心出来る場所だと。
「お帰り‥‥
着替えもしないでどうしたんだい美紀?」
「先に顔を出そうかなって‥‥
ただいま紀永‥」
「‥‥何かあったのかな?」
「うんん‥‥
大きな事は何も無い普通の1日だったよ、ただ私がこうしたかっただけ」
「‥‥そう‥‥
今のところ普通が一番、これからが長いからね、着替えないのだったら夕食にしようか」
「お腹空いたかも、お昼パン1つだった」
ほら暇が無くて、結城さんが買って来てくれたパンをかじって昼はおしまい‥
幾ら食事量少な目の私でもお腹が空くよ。
「くすっ‥‥
美紀のお腹が空いた発言は、中々聞かないからね」
「‥‥‥紀永‥‥‥」
確かにあまり言う方では無いけれど、そこまではっきり言わなくても良いじゃない、こんな時の紀永って、ちょっと悪戯半分の言い方なのよ、それを楽しんでいるとも言うけど。
日々早乙女邸で変化の少ない日常‥
そんな中で私との会話を大切にしてくれているのは知ってる、知ってるから余計に何も言えないじゃない‥‥乙女心は微妙なの。