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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第28章 終章ー何事も普通が一番
夕食を済ませ、今度こそ風呂と着替えてから紀永の部屋へ‥
夜は紀永の部屋で過ごすのが、今の私のささやかな楽しみ。
「たまには飲むかい?」
「・・・缶ビール・・・」
なんで、どうして、紀永の部屋に缶ビールなんてあるのよ!?
「そう驚かれても‥‥
夕方アトリエの方に回って買って来たんだよ、たまには良いかなと思ってね?」
「アトリエという事はコンビニ」
アトリエ内だったらまだ分かるけど、それを持って早乙女邸内を歩く紀永は想像出来ない!
コンビニ袋をぶら下げて歩く紀永の図、誰が想像出来るの!?
「・・・飲まないの?」
「・・・飲むけど、無茶するね紀永・・・」
「だから私でもコンビニ程度は行くと言った筈、まあ葉山にさりげなく睨まれたかな?」
「だって葉山さんだもん」
リングプルを開けてビールを一口飲み久々に感じるビールの苦味、16才の頃はあれだけビールを飲んでいたのに、今飲むと心境複雑。
「美紀と飲むと言ったら、簡単に許してくれたよ?」
「うそぉー!
あの葉山さんが!?」
「葉山だってそんな心はあるのだよ‥
仕事は堅物でも、私のプライベートまでは突っ込んで来ない、それが葉山の性格」
紀永と葉山さんはもう10年以上付き合いがあり、遠藤さんと共に紀永の一番の理解者、だけど葉山さんのプライベートも聞かないのよねこれが。