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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第5章 秘書課の黒崎さん
「私は‥‥本社内に知っている人は殆ど居ません‥
2人に会ったのも、この間が初めてだと‥‥」
「勘違いか‥
悪かった改めて‥秘書課黒崎竜也、宜しく‥‥」
「いえ、倉原美紀です‥
秘書課でしたら、あまり会う機会は無いと思いますが、宜しくお願いします」
どうやら納得はしてくれたみたい、良かった‥
といっても、御披露目のお嬢様と、今の私を同じと思う人は居ないとは思う。
あれは、完全に作り物のお人形‥
それで我慢したんだから・・・
黒崎さんの追随を避け、堀之内部長に呼び出された高橋さんに睨まれと、午前中はヒヤヒヤ‥
私の方は、終始新しい受注の資料を読んで、知らぬ振りを通し捲った・・・・・
"カンカンカン・・・"
(あぁーヒールの音が響く・・・)
昼休み、予定通りシステム課を抜け出し、階段から最上階フロアーへ‥
こういうお忍びの時のヒールの音って、こんなにも響いて聞こえるんだろう?
重役フロアーを無視し、もう1階上‥
社員証を用意しようと思ったら、先に遠藤さんが扉を開けて待っていた。
「・・・
遠藤さん、紀永に言ったでしょう?」
「えっ?」
階段の扉を閉めた途端、先ほどの事で、つい遠藤さんに噛み付いてしまう‥
「この間の本社前での事‥
今日は見られてたって予想は付くけど、それ1回くらいで紀永は動かない‥‥
だとしたらもう1つ、前の本社前での言い合い、そして見てた人には全員に会った‥残るは遠藤さん‥‥‥」
「・・すみません‥つい‥‥」
「やっぱり・・・」
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