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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第6章 遠藤との噂と心配の夜



どうやって断ろう?


通常業務の他に、何時もの方もあるし、全部終わるのは19時‥
2時間分の言い訳をするくらいなら、断った方が良い‥‥


のだけど、私ってこういう経験って皆無に近い‥
同じようなというか、こういう同僚とか友達って、殆ど居なかったから。


唯一の例外が桜‥
そこは、今はいいや‥‥



「ホテルとか泊まるの嫌?」


「そうじゃないけど‥
米国の頃は、帰れなくてホテル泊まりが多かったし、嫌いじゃないかな?」


「じゃあ行こうよ、たまの息抜きだと思って‥ね?」


「はあ・・・」


結局、紫苑さんに押し切られちゃって、今週末にそのバーに行く事に‥


勿論、ホテルの方は私が断った、紫苑さんに出して貰わなくても、場所的にマンションもフリーパスのホテルにも近い場所だから・・・



(週末の業務どうしよう‥)


早乙女邸に帰る車の中、定時後の会長室での仕事の方を、どうしょうか思案中。



『どうせなら、街で夕食を食べてからバーに行かない?』


と、紫苑さんの提案‥
となると、完全に紀永の方の仕事が出来なくなる‥あまり空けたくないんだけど‥‥



「一応‥相談なのかな?」


急用が入れば仕事優先、でなければ、本当にたまの息抜きに行ってみたい気も‥


こういう普通って、あまり体験した事無いから、少しだけ興味を惹かれて、断り切れなかったのも確か。



「普段が普段だから‥」


紫苑さんの話じゃないけど、普段の私は早乙女のお嬢様‥
だから、なかなか普通の事が出来ないし‥‥



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