この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第6章 遠藤との噂と心配の夜
「普通だったのに‥
って、選んだのは私だもの、そこに後悔は無いけど‥‥」
紀永と一緒に居ると決めたのは私の意志‥
勿論、親子なんだから、早乙女会長のお嬢様になる事も、覚悟は決めた筈。
だけど‥‥
こうして一般社員をやっていると、普通が恋しい時も‥
18才までは、反発しながらも普通の一般家庭育ち‥
知らなければ気にならないのに、無駄に知ってるだけに、普通感覚に惹かれてしまう。
「これでも数年掛けて、早乙女のお嬢様って感覚慣らしたんだけどな?」
留学まで一応一通りは、礼儀作法教養マナーと、お嬢様教育らしいものはやった‥
でも、殆ど身に付いている事で、新たに覚える事は少なくて‥‥
こればかりは倉原の方の教育の賜物‥
倉原父は、私の小さな頃から、あらゆる習い事をさせてくれた。
倉原父としては、何時かは早乙女に返す私が、不自由しないようにと、沢山習い事をさせたとは思う‥
そんな私も、しっかり身に付いていたのは驚いたよ?
16才で習い事は全部止めていたから、忘れてると私ですら思ってたもの‥
意外にこういうのは残るんだって、実感したくらい。
「考えも仕方無いよ‥
なるようにしかならないもん‥‥」
早乙女のお嬢様も、今の私も、私は私で‥
紀永が、早乙女会長と、プライベート紀永があるのと同じ事。
だいたいにして、早乙女邸でTシャツとジーンズでフラフラしてるのは紀永くらい‥
こういうのは紀永も普通感覚、紀永の方が初めから前会長の孫で、早乙女邸育ちなのにね。
・