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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第6章 遠藤との噂と心配の夜
こういう事を考えながらの通勤って、凄く早く感じる‥
考えが纏まらない内に、屋敷に到着しちゃって‥
いざ、紀永を目の前にしてしまうと、どうやって切り出そうとか考え込み、なかなか言葉が出て来ないって事無い?
私は夕食中で、紀永はリビングで雑誌を読んでいて、距離が少し離れているってのもあるけれど‥‥
「・・・
ねぇ‥‥紀永‥‥‥」
「ん?
どうしたんだい??」
紀永の仕事を手伝うのも約束‥
だから、言うのを躊躇ってしまうのかも?
「うーんと‥‥‥」
「??」
やっぱり、言葉足らずで躊躇ったのがバレたのか、紀永の方がリビングから、私の居るダイニングの方にやって来た。
「なにか困り事??」
「なんて言ったら良いのかな?
・・・今週末‥会長室の方の仕事‥‥抜けちゃ駄目かな??」
とうとう言っちゃった‥
「不都合でも?」
「そうじゃ‥
ただ、同僚に誘われて、仕事終わってから何処かに行こうって事になっちゃって‥
あっ、同僚って女性だよ、システム課のサポートの人」
「・・・
良いのではないのかい?
美紀はあまり同僚との付き合いをしていないようだし‥
週末とはっきり分かっているなら、会長室の方はどうにでもなる、だから気にしないで遊びに行っておいで??」
「良いの??」
意外にアッサリ承諾する紀永に、私の方がビックリ‥‥
「付き合いも仕事の内‥かな?
そもそも、私の手伝いのせいで、時間を取られてしまっているのだし、事前に日にちが分かっているのなら、私が処理するか振り替えるくらいは可能‥
少しは付き合いの方に目を向けないとね」
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