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夜は短し輝け乙女
第4章 危ない関係
足音が近づいてくるのを聞いた私。
「誰か来る…んっ…」
「しー。声出すとバレるよ?」
「……っっ」
海音は私の胸の愛撫をやめない。こんなのまっぴらだ。
私のない胸を触って何が楽しいのか。男というものは本当にわからない。
というか、初めてなのにこんなに気持ちいいなんて…心のどこかでやめて欲しくないと願っている自分。自己嫌悪に陥りそうだ。一度境界線を踏み越えてしまったら、元の自分に戻れない。わかっているのに……。
____コツコツコツ____
どうやら足音の主は通り過ぎて行ったようだ。
「危なかったな、千裕」
「最低…」
「最低じゃなくて最高だろ?」
「全然」
「冷たい奴だな」
「その歪んだ感情どうにかしてください」
「無理無理。てか歪んでないけど?」
「まったく、もう…」
「感じてたくせに。ねぇ?」
「うるさい!」
「ふっ。可愛いな、お前は」
こうして謎めいた時間は終わった。挿れるという行為には至らなかったが、、まあ良かったのか……?
いや、良くない。全然良くない。これからまたあんなことが起こったら……どうしたらいいんだ……。