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イタズラな満月(フルムーン)
第13章 9th moon…消えた絆
以前にこう言った話が出たときとは違う、優しい表情と、どこか遠くに行って、消えてしまうような不思議な感覚にクラマは陥った。

「…ッユト!」
「…ん?」
「また、会えるよな?」
「なぁに言ってんだよ。クスクス」

小さく笑いながらも、ユトはクラマにひらひらと手を振りながらも中に入っていく。
そのまま、その足でユトはエスパシオのいるはずの部屋に向かった。

コンコン
「はい?」
「失礼します。」

そうしてユトは深呼吸をひとつして戸を開けた。

「そろそろ来ると思っていたよ。」
「……」 
「それで?」
「話があります。」
「…聞こうか。」

そう言うとエスパシオは人払いをした。そのまま、立ち尽くし緊張したままユトは、話し始めた。
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