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イタズラな満月(フルムーン)
第14章 10th moon…涙
「何でそんな…ッッ」
「なんでかな…ユトだからかな…」
「オレじゃなくても…皆に対してだよ。オレ知ってるよ?」
「まぁ…何をユトが知ってるかは解らないけど……クスクス」
「オレは…バディとして色々みてきた。アリスが気付かないところでも…」

そういうとユトはそっと雅の体を離した。そのまま、雅の頬に手をやり、目線を合わせる様に顔を持ち上げる。

「ユト…」
「結局…ジュノの事、オレが裏切ったのかも知れない…」
「ユト…それはッ」

そう言い掛ける雅の唇を親指でなぞりながらそっと塞いだユトは続けた。

「アリスと出会ってからだ。…アリスと出会ってから…少しずつジュノのことを考えることが減ってった…」
「…ッッ」
「オレが命懸けて守りたい笑顔…」
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