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イタズラな満月(フルムーン)
第15章 11th moon…光
それから雅とユトは、姿が言えないのを良いことに、電車やバスなどを乗り継いで色々なところに向かった。

海…

遊園地…

水族館や、夢の国…

本当に色々な所へと赴いた。


…そして、残すところ満月まで後3日となった日の夜。出掛け先から帰った二人をジェーナは迎えて呼び止めた。

「ユト?」
「ん?何?」
「明後日。解っているね?」
「うん、解ってるよ、ジェーナ。」

そう簡単に返事を返したユトは雅の手を握り、繋いだままいつものように同じ部屋に入っていく。そんな2人の背中を見つめたジェーナは小さくため息をつきながらも、祈るような気持ちでみていた。

「エスパシオ様…どうか。…今回ばかりはどうか許して下さいませ…」

そう呟いていた…
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