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イタズラな満月(フルムーン)
第4章 2nd moon…見せた弱み。
『お化けとか幽霊とか!出たらどうするの!?』
『いや待て。アリス?よく考えて見ろ、今はオレやアリス自身がその類だけど』
『ふぇ?』
『クス…だろ?』

ヒゲをピンと張り、鼻をピスピスさせながらユトは雅の腕の中で見上げていたのだ。あまりの唐突な言葉を聞いて泣き出しそうな位に涙を溜めていたのを忘れているかのように、涙は止まり、見上げるユトの目をじっと見つめ返していた。

『そっか…』
『そうだよ?』
『ユト君のこと怖くないし…化け猫的にも感じるはずなのに。』
『化け猫じゃねぇって!マジで!』

クスクスと笑いながら雅はユトの頬をそっと両手で包みこんでそっと呟いた。

『ありがとうね、…それと…ごめんね』
『何が?』
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