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第6章 夏―2

入り口に車が見えている

車に乗ると、走り出していく

車が、誰もいない公園の駐車場に停まり、私を見ている


何？どうしたの？


今日、忙しかった？


うん。。。ランチは、忙しかったよ？


携帯を渡してくる

画面には、ランチを食べてイヤホンしながら壁によりかかり、寝ている私がいる


ええ？

何で？


次のも、見て。。。？


髪をさわられている手にもたれている


誰？？？


手しか写っていないけど、その手にもたれている私は、安心した顔をしている

震える手で、次の写真を見ると、キスしている私がいる。。。

キスしているように見えるだけだろうか？

後ろ姿しか写っていないけど、直樹だ。。。


ええ？私、知らない。。。

っ。。。何で？


誠を見る


キスしてないよ？


っ。。。わかってるよ。。。

明後日、会うことになった

話させてくれないなら、次は手を出すって電話あったんだ。。。

何で、無防備に寝てた？


っ。。。

そんなこと言われても？


逢ったんだろ、昨日。。。？

何で言わなかった？


だって。。。


陸を取られても、いいのかよ？


違っ。。。う。。。


っ。。。

ごめん？泣かせてるわけじゃない。。。


いつの間にか、泣いている私を見ている


詩織も、陸も、取られそうで。。。？

不安なんだ。。。


ギュッと手を繋いでいく


ごめんね。。。ランチ、疲れて。。。

つい、うとうとしてしまって。。。

少しだけのつもりだったの。。。

まさか、見られてたなんて。。。


わかっている。。。

アイツに振り回されたら、ダメなんだ。。。

わかるよな？


うん。。。

だから、言わなかった。。。

陸を茉莉ちゃんの婿になんて。。。


わかってるなら、いい。。。


頭をポンポンしてくる

心がざわざわする


あの女は、何か言ってきた？


誠を見る


ああ。。。茉莉ちゃんに話すみたいだ。。。

多分、今夜に

茉莉ちゃんの父親が、兄貴だって。。。


ええ？

何て言ったの。。。？


茉莉ちゃんの父親は、兄貴だよ。。。

ありさも、知ってる


お兄ちゃんの子供なの？

先輩は、知ってるって何で？

許してないよね？


ありさが妊娠中に、浮気したんだよ。。。

ゆりは、元々、兄貴の元彼女だったから