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好きになった人
第6章 夏―2
学校を出て歩いて行く

隣の陸は、私の知ってる陸じゃないみたいだ

いつも、いじわるな陸じゃない。。。

優しく笑う陸は、あかりと呼んでいた女と一緒にいるときと同じ顔だ。。。

あかりとは、どうなったんだろう。。。

気になるけど聞けない。。。

聞いてしまったら、私の所から離れて行きそうで怖い。。。

私が妊娠してないってわかったら、陸はどうするだろう?

妊娠していたらの話は、したけど。。。

陸をじっと見る


何?


なんでもない。。。


手を繋いで歩いて行く陸は、私の陸だ。。。

誰にも渡したくない。。。

どうしたら、いいの?


茉莉?


何?


家まで送るよ。。。


え?


やっぱり、帰った方がいい。。。


もう少し、一緒にいたい。。。


わかった。。。


ギュッと握る手を繋いで笑いかけてくる


宿題してかない?


え?宿題?


明日までだろ、数学

終わったの?


っ。。。まだです


やっぱりな?

教えてやるから、図書館に行こう?


ハイ。。。


クスクス笑いながら歩いて行く陸は、いつもの陸に戻っている

図書館に入ると、自習室は人が少なく静かだった

宿題を開いていると、陸は私を見ている


宿題は?


俺は、終わってるよ?


え。。。じゃあ、何で?


茉莉はまだだと思ったから。。。


え、悪いよ。。。?

家で自分でやるよ。。。


やらないだろ?

見てやるから、終わらせろ?


ハイ。。。


茉莉と同じ大学に行きたいんだよ

早く追いついて?


っ。。。本当に、そう思ってる?


ああ。。。

一緒にいられなくなるだろ?


っ。。。ハイ。。。


じゃあ、頑張ろうな?


頭をポンポンしてくる

私の顔はきっと真っ赤だ。。。

私との未来を考えてくれると思っただけで嬉しくて堪らない。。。

陸に教えてもらいながら、宿題をしていく

陸に追いついて、同じ大学に行きたい。。。

一緒にいないと、ダメになる。。。

離れないためにも、同じ所を目指さなくては。。。


図書館が閉まる頃、ようやく私の宿題が終わり、図書館を出た

夕焼けのきれいな空を見ていると、安心する


ブラッドオレンジみたいな色だな。。。?


オレンジ色じゃなくて?


ああ。。。


少し、口元が歪んだ気がした
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