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月光の誘惑《番外編》
第3章 月に臨み、月を望む。

 くったりとしたあかりが荒く呼吸をする。感じてくれている、と見て間違いないようだ。
 とても嬉しい。
 俺の拙いテクニックでもあかりを悦ばせることができているのだ、と思うと本当に嬉しい。もっと気持ち良くさせてあげたい。
 これから、頑張らないと。

「せんせ」
「ん?」

 許可を得てキスマークを胸につけていたら、あかりがくしゃりと俺の頭を撫でた。

「……欲しい」
「何が?」

 これは、意地悪なやつだ。
 指だけでは我慢できなくなっていることは、何となくわかっている。太腿がもじもじと動いている。

「せんせっ」
「あかり、どこに何が欲しいの?」

 ボクサーパンツはさっき脱ぎ捨てた。先走りで濡れすぎて、もう穿いていたくなかったのだ。

「先生の、太くて硬いの、ちょうだい?」

 潤んだ瞳でかわいい女にそう懇願されて、抗うことのできる男はいるのだろうか。いたとしたら、尊敬に値する。俺には無理だ。

 挿れたい。
 挿れてもいいと許しが出た。
 だったら、早く――。

「先生の、いっぱい濡れてるね」

 ヌル、と指が、不意に鈴口を擦った。滑らかで冷たく、綺麗な指が、亀頭を這った。

「っあ」

 高まりすぎた射精感を、駆け上ってきた精液を――止める術を俺は知らない。

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