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月光の誘惑《番外編》
第3章 月に臨み、月を望む。

「先生の意地悪」

 わかっている。
 医療の現場では裸なんて見慣れたものだ。胸部も腹部も、陰部も。
 でも、違う。あかりは患者ではない。治療の対象ではない。欲情の対象なのだ。

 触れていたい。
 腕の中に閉じ込めてしまいたい。
 そんな欲のまま、あかりに触れている。

「痛かったら、言って」

 小陰唇のぬかるみの中に指を押し入れ、粘液で濡れた膣内に中指を侵入させる。

「あぁっ」

 あかりの体が跳ね、膣壁がきゅうと収縮する。熱くヌルヌルとしている膣内は狭くキツいけれど、今すぐに陰茎を迎え入れてもいいように濡れている。

 自分のテクニックに自信なんてない。実際の経験がないのだから。
 あかりが濡れやすい体質なのだろう。安堵しながら、指を往復させる。テクニックがなさすぎて全く濡れませんでした、なんて切なすぎる。濡れてくれて良かった。

「やっ、あ……んんっ」

 妄想の中の村上ミチよりも、ずっとずっと、かわいい。愛しい。もっと触れていたい。もっと奥まで感じたい。

「あかり」
「あっ! ふ、ぅんっ」

 指を挿れたまま乳首を口に含むと、予想通りあかりの体と声が震え、強く反応する。
 ……好きなんだな、これ。わかりやすくて、面白い。
 溢れて仕方がない愛液を親指に塗り、さっき見つけた陰核に触れる。

「あぁぁっ」

 ……これも好き、と。

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