この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
月光の誘惑《番外編》
第2章 月下の桜(二)

「好き」
「……杉田、ごめん」
「好きなの」
「ごめん」

 俺は謝ってばかりだ。別れた女にも、告白してきた女にも。
 こんな俺が嫌になる。

「……抱いてよ」
「杉田?」
「あの人みたいに、抱いてよ!」
「なに、言っ」
「なんで、ずっとずっと桜井くんのことが好きな私じゃダメで、出会ったばかりのあの人がいいの?」

 あの人、は、由加のことじゃない。
 ――由加への嫉妬。
 ――俺を好きな女。
 ――告白したくてもできない子。

 なあ、杉田。お前、まさか。

「なんで、あの人が、桜井くんに抱いてもらえるの? 私のほうが、ずっとずっと好きなのに! 桜井くんを想う気持ちは、絶対、負けないのに!」

 ……そうだろうな。それは同意できる。あかりは俺のことなんてこれっぽっちも好きじゃない。その点に関しては、杉田の勝ちだ。圧勝だ。間違いない。
 でも。
 俺の気持ちは――。

「桜井くんのバカっ!」

 前も見ずに、杉田が駆け出した。一瞬のことで、俺の反応が遅れた。

「すぎ――!?」

/104ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ